準備。高2の夏。

あの頃何を考えていたのか。

 

うすらぼんやりと感じていた世界のレール。

そこから抜け出したかったんだ。

 

漠然と感じる世界への違和感。

 

だからボクは家出した。

 

・・

割と変な奴って思われることが多かったと思っている。

自分自身、そう思われていることを自覚していたし、

感覚がずれてしまっていることも自覚していたから、

より一層おかしなふうに振舞っていた。

 

中学校受験をして、そこそこいい学校に入った。

でも、燃え尽きたのか勉強をそれ以上続けていく気になれなかった。

 

親の言葉にしたがって受験をした。

最初はよくわかっていなかったが

中学校受験をすれば良い道に進めるというふうに言われたのかもしれないし、

私が一番覚えているのは中学校で受験をしておけば高校で受験をしなくて良いってことだった。

 

中高一貫校に入ったから、それは確かに事実だったんだけど

そこそこ頭のいい学校だったから、

ちゃんと勉強はしなきゃいけなかった。

 

思っていた理想と違った。

そして、親が思っていた理想ともずれてしまった。

 

そのせいで親とうまく行かなくなり、

中学生の収入源であるお小遣いが絶たれた。

 

周りは受験をするぐらいだから

そこそこ金を持っている奴らばっか。

 

周りは金を使える。

自分は使えない。

 

周りはラーメンを食べに行く。

自分は冷めたお弁当。

 

周りは学校帰りに遊んで変える。

私は家に直帰。

 

 

そんななかでも出来ることを探して

頑張っていたと思う。

 

娯楽は図書館で調達した。

学校帰りに親に咎められない程度に図書館に通う。

 

いろんな物語、小説を借りて読み漁る。

文庫だと一日で三冊ぐらい読んでいた。

 

当然成績は上がらない。

確執は広がっていく。

 

 

徐々に見えてくるずれ。

世界の構造。

 

大人の歯車感。

 

中3になった頃には「勉強すると頭が悪くなる」ということを言っていた記憶がある。

言いたかったことは、

先に見える大学→会社のルートは社会の労働力を生産するためのルートだっていうのが見えたから、

このままそのレールにのっていると、理想とは程遠い人生になってしまうってことだったんだけど、成績の悪いやつがそんなことを言っても誰も耳をかさない。

 

世界に都合の良いようになるのは嫌だったから、

生徒会に入った。